予防治療

予防治療とは

予防治療とは

歯を失う原因になるむし歯や歯周病は、正しいケアの実践で予防ができます。予防治療では、定期的な歯みがき指導や予防処置を行い、お口の健康づくりをサポートします。
日ごろから予防治療を受けて歯を大切にすれば、一生をご自身の歯で暮らすことも夢ではありません。

痛くなる前に歯医者に通う習慣を

痛くなる前に歯医者に通う習慣を

歯医者さんとは、どのようなときに通う場所でしょうか?

予防治療の先進国として知られるスウェーデンやフィンランドでは、「歯医者さんはむし歯や歯周病を予防するために通うところ」と考えられています。いつまでも自分の歯を健康にしておきたいので、歯が悪くなる前に専門家のケアを受けよう、というわけです。

ところが日本での歯科医院は、「歯が痛くなったら通うところ」という位置付けです。「歯医者さんは、歯を削ったり詰め物や被せ物をしたりするところ」と、お考えの方もいるかもしれません。

歯医者さんは、悪くなった歯を診るたびに「悪くなる前に来てほしかったな」と思っています。悪くなってしまった歯に対して歯医者さんができることは、歯を削って詰め物や被せ物をすることぐらいだからです。歯の補修はできても、元の健康な歯に戻すことはできないのです。削って詰め物や被せ物をした歯は、健康な歯に比べるとどうしても弱くなってしまいます。

健康な天然歯を保ち続けるのに欠かせないことは、むし歯や歯周病にならないことです。むし歯や歯周病を防ぐためには、普段からのご自宅でのケアと歯科医院で行う定期検診および専門的なケアの習慣が大切です。定期検診にお越しいただくと、状態に合わせた適切なケアのアドバイスもいたします。状態に合わせたケアを行えば、予防の効果も一層高まることでしょう。

歯科医院は「痛くなってから通う」ところから「痛くなる前に通うところ」へと、ぜひ意識を変えてみてください。ユー歯科は、あなたのご来院をお待ちしております。

老化で歯を失うのは仕方ない?

老化で歯を失うのは仕方ない?

「年を取れば歯を失うのは仕方がない」とお考えでしょうか?
歯を失う主な原因は、歯周病とむし歯です。つまり、歯周病とむし歯を防ぐことができれば、年を取っても歯を失わないはずです。

予防治療が盛んなスウェーデンでは、80歳になってもほとんどの人が多くの歯を残しています。スウェーデンの人が多くの歯を残せる理由は、予防治療の考えが浸透しており、子どものころから歯の定期検診を受ける習慣が根付いているからです。

予防を効果的に行うには

予防を効果的に行うには

予防を効果的に行うには、おうちでのセルフケアと歯科医院での専門的なケア(定期検診)の両方を欠かさないことです。

セルフケアは予防の基本です。歯周病菌の住みかである口腔バイオフィルムは、放っておくとなかなか取り除けないほど強固なものになります。日ごろから歯みがきを丁寧に行い、口腔バイオフィルムの付着を防ぎましょう。
歯科医院で行う専門的なケアでは、歯科衛生士が器具を用いてセルフケアでは取り切れない汚れを掃除したり、歯科医師が現状把握や将来予測を行ったりして、健康な歯を育てるお手伝いをしています。

おすすめのセルフケア

おすすめのセルフケア

歯みがきの仕方や歯ブラシにはさまざまな種類があります。状態によって適切なものは異なりますので、定期検診の際にご案内させていただきます。歯みがき粉にもたくさんの種類があるので、「どれを選べばよいのかわからない」というお声もいただきますが、ここでは歯みがき粉の種類を問わずおすすめの歯みがき法をご紹介します。

ダブルブラッシングのイエテボリ法

歯みがきの一回目は、歯みがき粉をつけずに、水だけを使って歯のすみずみまでみがきます。歯みがき粉がつく心配がないので、テレビを見ながらでも新聞を読みながらでも歯みがきができます。歯みがき粉をつけないと長時間みがいても苦しくないので、汚れを落とす効果が高まります。一回目の歯みがきが終わりキレイになれば、次は歯みがき粉をたっぷりつけて、1.2分の間歯みがき粉をすりつけるようにしてみがきます。最後のうがいは、おちょこ一杯程度の水で軽くゆすぐようにしてください。たくさんうがいをすると、歯みがき粉の効果が薄れてしまいます。

おすすめのフロス
フロス

欧米では非常に浸透しているフロスですが、日本ではまだまだ使う習慣が浸透してないようです。フロスは歯ブラシで取り切れない汚れを取ることができるので、ぜひ使ってほしいと思います。
二股の形状をしたY字タイプのものが、扱いやすくておすすめです。

歯科医院で行うケア

歯科医院で行うケア

数ヶ月に一度は歯科医院に行き、定期検診を受けましょう。現状を正しく把握しておくと、予防の効果を高めることができます。

歯みがき指導

歯科衛生士が一人ひとりに合わせて、適切な歯みがき方法のアドバイスをいたします。おうちでも再現できるよう、一緒に鏡を見ながら丁寧にお伝えします。

PMTC

どれだけおうちでのセルフケアを念入りに行っても、お口の汚れを完全に取り除くことはできません。少しずつお口にたまった汚れは、口腔バイオフィルムという膜をつくり、むし歯や歯周病の原因になってしまいます。お口の汚れを徹底的に取り除くため、ユー歯科では3ヶ月に一度のペースでPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)を受診していただくことをおすすめしています。

PMTCを受けると、歯がツルツルして汚れがつきにくくなります。PMTCによってむし歯や歯周病を予防できるのはもちろん、汚れを取ると歯が本来の白さに戻るので、見た目が美しくなるメリットもあります。

唾液検査

むし歯になるリスクには個人差があります。唾液を採取するだけで、自分がどの程度むし歯になりやすいかを調べられるのが唾液検査です。集めた唾液を検査用紙につけると、5分後には結果が出ます。

スケーリング(歯石取り)

歯の表面などに、白くネバネバしたものがついていることはないでしょうか?これが歯垢です。歯垢をそのままにしておくと、歯垢はやがて唾液中のカルシウムやリンと結びつき、石灰化して歯石になります。歯石の中や周りは細菌の住みかとなりやすく、歯周病やむし歯を進行させる毒素を出すことが分かっています。歯石は歯みがきで取り除くことができません。

歯科医院で行うスケーリング(歯石取り)では、歯科衛生士が専用の器具を使って歯石を取り除いていきます。

フッ素塗布、シーラント

歯質強化のため、検診後にはフッ素を塗布しています。

シーラントはお子さまに行う処置で、フッ素を配合したプラスチック樹脂で奥歯の溝を埋めるものです。歯の溝を浅くすることで、お子さまのむし歯を予防します。ユー歯科には、お子さま一人ひとりに合わせた予防を行い、お子さまが生涯にわたって自分で歯を守れる方法を身に着けていただくことを目的とした、「カムカムクラブ」があります。ぜひご入会ください。

歯周病治療とは

早めの治療が肝心

早めの治療が肝心

今や成人の8割がかかっていると言われる歯周病は、自覚症状がないまま進行するという特徴があります。定期的に歯科医院で診査し、適切な治療を早めに始めることが肝心です。

歯周病はこんな病気

以前は「歯槽膿漏」と呼ばれていた病気で、歯ぐきに起こる化膿性の炎症を自覚する方が多くいます。歯ぐきの腫れや口臭が気になって歯科医院に行くと、歯周病が発見される場合もあります。歯周病が進行すると、やがて歯を支えてくる骨が痩せ、最後には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病治療の手順

歯周病治療の手順
  • 1検査

    まずは口腔内写真で歯ぐきの色や腫れの程度、歯石の付着状況をチェックします。次に歯周ポケットの測定や動揺度測定などの歯周基本検査を行い、歯を支える骨の状態などをX線写真で確認します。その結果を基に進行度を判断し、進行度に合わせた治療計画を立てていきます。

  • 2治療

    歯周病菌は、歯の表面についた歯垢(プラーク)の中に潜んでいます。初期治療では、このプラークを取り除くことから始めます。これをプラークコントロールと呼びます。

    歯肉縁上プラークコントロール

    歯ぐきより上にあり、歯の表面に付着している汚れを取り除きます。
    歯肉縁上のプラークは、ご自身の歯みがきで取り除くことができます。しかし、自己流の歯みがきでは、磨き残しによってプラークがたくさん残っている場合が多くあります。
    歯科衛生士から病状に合った指導を受け、正しい歯みがきを学びましょう。

    歯肉縁下プラークコントロール

    歯ぐきより下にあり、歯周ポケットの中に付着している汚れを取り除きます。
    歯周ポケットの中の汚れは、歯科衛生士による専門の器具(スケーラー)で除去します。

  • 3再評価

    初期治療によるプラークコントロールが終了したら、再検査を行い歯周病の改善度をチェックします。
    初期治療によって約85%が改善します。

当院が重視していること

当院が重視していること

ユー歯科が大切にしているのは、一人ひとりに合った治療を行うことです。

そのためには、患者さまの置かれている状況を正しく知る必要があります。歯周ポケット測定などの歯周基本検査やX線検査から現状を把握し、患者さまに合った治療を進めていきます。

予防治療のメリット

予防治療では歯を失う原因であるむし歯や歯周病を防ぎますので、高齢になってもご自身の歯で食べられるようになります。
また予防治療を続けることで、歯の治療に時間と費用をかける機会も少なくなります。

お口のトラブルを予防できれば、生活の質(QOL)が向上します。

当院ならではの特徴・工夫

当院ならではの特徴・工夫

予防治療で大切なことは、定期検査、毎日のセルフケア、歯科医院で受けるプロフェッショナルなケアを続けていくことです。

歯科医療に携わる者は“お口の中の状態をよくする”ことだけに気が向きがちです。しかし、さまざまな事情によって、こちらが初めに適切と考えた治療が不可能な場合もあるでしょう。

私たちは、“予防治療の継続には患者さま自身の納得が欠かせない”という考えから、患者さまのご希望をおうかがいしたうえで治療計画をご提案しています。

またお子さまのむし歯を予防するプログラムには、「カムカムクラブ」があります。
定期検診でプロの清掃やフッ素塗布を行い、お子さま一人ひとりに合った予防をいたします。(入会費は530円(税込)です。)

普段の生活での注意点

お口の中の細菌・歯の質・飲食後に歯を磨くまでの時間・糖分の4つの条件が重なると、むし歯が発生すると言われています。これらの原因の一つひとつを小さくすることが大切です。

細菌を減らすため丁寧に歯を磨く、歯質強化のためフッ素を取り入れる、食事のあとはなるべく早く歯を磨く、糖分を取りすぎないようにする、などを日ごろから心がけるようにしましょう。

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